メモ

隙自語

時計仕掛けのレイライン -残影の夜が明ける時-、やりました。

エロゲがなかなか消化できずにだらだらとしています。他に何をしてるわけでもないんですけども。


そんな自分が久々に終わらせた『時計仕掛けのレイライン -残影の夜が明ける時-』のレビューを書きます。
前作のレビューはなかなか雑でしたね。語彙力を削ぎ落としたような記事でした。反省してます。えぇ。ほんとに。



前作のレビューが死ぬほど雑だったのは、シナリオがとてもシンプルで、尚且つネタバレを避けようとすると書けることがなくなってしまう感じの作品だったからなんですよね。面白かったんですけど面白そうな感じが全く伝わらない記事が出来上がりました。

だったらその続編なんてなんも書けねえじゃねえかと思われそうなんですけど、気合で書くことにしました。本当に本当に面白かったので書かないわけにはいかない、と思いまして。


あらすじ


とりあえずここ書かなきゃ何もわからないですよね。なんで前作のやつあんなに雑だったんでしょう。あらすじぐらい書けばよかったのに。眠かったのかな。



主人公、久我満琉(こが みちる)は天秤瑠璃学園の新入生。満琉が校舎の中庭に差しかかると、上級生の少女、鹿々谷憂緒(ししがたに うしお)から中庭の銅像に触れないよう忠告を受ける。しかし、誤って二階から転落した烏丸小太郎(からすま こたろう)を受け止めるため、満琉は銅像を踏み台にして破壊してしまうのだった。その一件で学園長の九折坂二人(つづらおりざか ふひと)に呼び出された満琉は、烏丸と共に学園に起こる事案を調査・解決する機関、特殊事案調査分室(以下、特査(トクサ)、特査分室)への配属を命じられる。
放課後、地下にある特査分室を目指す満琉達は、遺品(ミスト)と呼ばれる魔術道具に遭遇する。そこに現れた憂緒が札を貼り付けると、遺品は動きを止め、瞬く間に封印された。憂緒は自身が特査の人間であることや、遺品と呼ばれる不思議な魔術道具の存在について話し始める。その事が一般生徒には秘密にされ、遺品が起こした事件を解決することは特査の仕事であるとも付け加える。その直後、夜を告げる時計塔の鐘が鳴り響き、満琉達は学園の不可解な慣習を目の当たりにする。学園を侵食する黒い影。時計塔の鐘の音が鳴り響く黄昏時に夜の世界が動き出し、学園と一体化する。
昼の校舎とは異なる学園の様子に満琉達が驚いていると、昼の学園の生徒とは違う、夜の生徒達が登校してくる。憂緒曰く、この学園は時計塔の鐘の音と共に満琉達の住む世界とは違う世界を召喚し、学園として機能し始めるという。『ここがただの学校だと思っていましたか?それは残念でしたね。』この事件を発端に、満琉は特査や風紀委員の仲間と共に数々の難事件に巻き込まれることとなる・・・・・・。

長いですね。ぶっちゃけ2行目くらいで読む気が失せると思います。公式サイトは見やすい感じになってるんでそうでもないんですけど、ここで見るとすごい、アレですね…。

でも面白いんであらすじ読んでほしいです。面白いよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


簡単に言うと『学園物系ファンタジー』みたいなやつですね。魔法とかで戦ったり戦わなかったりするタイプのえっちげーむです。
自分はいまだに中二病をこじらせているので、こういうかっこいい子供たちが魔法を使ったりする話は大好物です。大好きなのでこっち系のエロゲを見つけては体験版をダウンロードして起動して5分ほどで飽きます。

この作品は「主人公がめっちゃ強くてそいつがビシバシ戦っていくアニメスタイル」ではなく「なんにもしてない(してるときもある)のにやばそうな人たちの輪に入っていって四苦八苦するスタイル」です。エロゲでは後者をよくやります。アニメだと半々くらいな気がしますね。でもたまに前者のようなかっこいい男の子がかっこいいだけのエロゲがやりたくなるんですよね。そういうのってあんまり見かけないから悲しいです。劣化シンジくんみたいなのはいい加減飽きます。

さっきから話が逸れまくってるのでレイラインの話をがっつりします。


シナリオ


たびたび言ってますが、自分がエロゲをやっていて気にするのはここがほぼすべてです。それはキャラゲーでも変わりません。抜きゲーは違いますが。

なので最初にご紹介。


ちょっとしたミステリー


このゲーム、謎解き要素があってちょいちょい選択肢で「この事件のここはなぜだと思う?」みたいなのを聞かれます。
間違えてもシナリオの流れには一切かかわりませんが、このゲームを最後までプレイした時に出る「謎解きリザルト」みたいなところの評価に関わります。全問正解だとSSSだったかな。AAAだったかも。どっちでもいいですね。
この選択肢による問題はなかなかイラつきます。例えると「運転免許試験の問題」に似てます。免許もってませんが。

なんかみんなそれっぽい選択肢なんですよ。それでなんとなくそれっぽさが一番強い奴選ぶと、なんかそれっぽい理由で違うって言われるんですよね。なんとも気に食わない選択肢と答えばかりでムカッときます。自分が馬鹿だからわからないだけなのかもしれない…本当にそうだったとしたら、この記事を消した後にひふみんの抱き枕と共に東京湾に沈みます。


選択肢はクソなんですけど、お話としてはすごい面白いです。学園物なんですけど大事な場面ではしっかり緊張感が続きます。こういうところは結構すごいと思います。学園物ってどうしても緊張感がなくなってダレちゃうんですよね。青春に充てられて心は荒むわ話がだらだらしてて眠くなるわで学園物は最悪ですね。カスタムメイドの偉大さがわかります。


このゲームをやる前、なんとなく「このゲームもちょっとした事件が起きては解決して、それが続いて後々女の子とえっちして終わるだけなんだろうなぁ」と思っていました。でも全然違って、三部作なので三作通して大きな事件を解決していく物語になっています。(三作目やっていないので三作目は予想ですが。二作目の残影はそう思わせる終わらせ方でしたので恐らくあっています。)
シナリオの雰囲気は探偵物みたいなものではなく、RPGみたいな感じです。なんかやばいの見つけちまったから止めるしかねえじゃん、みたいな。そういうのが好きなのでドはまりしました。
この作品の鍵となる遺品(ミスト)と呼ばれる魔術道具が勝手に暴走してそれを止めるってのを頻繁にやる話なんですけど、どの話も予想できないシナリオになっていて、読んでいてなかなか飽きが来ません。「回転寿司に来て寿司を待ってたら座ってる椅子が移動して宇宙に飛んで行く」みたいな突拍子のなさがありました。それでもしっかりとシナリオとして完成されていて、「なんじゃこりゃ」って置いてけぼりも食らわないのはシナリオライターの腕のすごさだと思います。

メインシナリオ(サブシナリオは主に前半とサブキャラクタールート)はそのすごさがさらに極まっていて、最近エロゲをすぐ閉じてしまう自分が数時間ぶっ続けでEnterキーカタカタカタカタするくらい興奮します。lineの通知にムカついて電源オフにした後ソファに思いっきりぶん投げるくらい熱中してました。
「中二っぽいかっこよさ」と「読めない展開のラッシュ」が本当にすごいです。興奮するし、引き込まれます。

中二病のオタクはやってみてほしいです。オタクになれます。


イラスト


最初に気になるの大体ここですよね。
イラストについては言葉で語っても仕方ないので、スクリーンショットを貼ります。f:id:swink:20160903050543p:plainf:id:swink:20160903050545p:plain



今手元に一作目の黄昏がなくて残影のスクリーンショットなんですけど、ネタバレになるCGがほとんどでよさげなCGが1枚だけしかありませんでした。なので残影から登場したみおさんの画像を貼りました。みおさんにした理由は特にありません。

ちょっと絵にムラがあるように感じる(特に一作目)んですけど、とてもかわいい絵ばかりです。この作品、出すスピードがあんまり早くなくて一作目が出てから完結するまでに2年半ほど経ってるんですよね。作品を追うごとに絵が安定しているのはイラストレーターの人が成長したからだと感じました。特に二作目初登場のキャラは大体みんなかわいいです。メインルートの終盤に出てくる子(バリバリネタバレなので名前を伏せます)は本当にかわいいです。この子の絵を見るためだけに5000円払う価値があるレベル。買ってプレイして見てください。


その他いろいろ


自分が「シナリオ95%絵4.9%その他0.1%」っていう考えでエロゲを見ているせいで、シナリオと絵の話が終わると特に話せることがなくなってしまって困ります。

でも書きます。ガッツで。

音楽


ここはあんまり印象に残らなかったかなぁといった感じ。主題歌もあんまり好みではなかったです。ただ、残影のメインルートの最後のシーンのBGMはシーンとマッチしていて泣きそうになりました。

システム面


「次の選択肢へスキップ」があるのは本当に便利ですね。とても便利なのにこれがあるエロゲはそんなに多くない気がします。どのエロゲにもつけてほしい機能です。ほんと、マジで。
UIなどもしっかりしていましたし、ストレスを感じる部分はなかったです。

一つだけ思ったのは、画面をタッチして次の文を見るときにいちいちダブルタップしなきゃいけないのが面倒でした。たまにワンタップでいけるゲームもあるんですが、なぜか大体のゲームはダブルタップしないと次の文に移らないんですよね。ここが地味に不便。


まとめ


自分がどんだけこの作品に興奮したかがなんとなく伝わっていると嬉しいです。ほんとに興奮して汗をかいてシャワー浴びてまた汗をかいたくらい興奮しましたから。
本当はネタバレ全開で好きなシーンとかこのキャラが好きだとか書きまくりたいんですが、この作品本当に面白いんで知らない人には買ってほしい思いが強くてやめました。それくらい面白いです。

自分はまだ二作目までしかやっていませんが、少なくともここまでは最高の仕上がりでした。興味がある方はぜひ一作目の-黄昏時の境界線-をやってみてほしいです。三部作なせいかお値段も安いので手を出しやすいです。(そのためか多少ボリューム不足を感じました)

上のほうでも書きましたが、中二っぽいかっこよさが好きな人はおすすめです。一作目はそんなに中二中二していませんが、二作目の終盤のかっこよさは半端ないです。買いましょう。


前に宣伝したキングスグレイブ、デジタル配信が始まりました。いつでもどこでも見れます。買いましょう。
kingsglaive-jp.com
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次はたぶんイブニクルかアリスティアリメインを書くと思います。アリスティアリメイン本当に面白かったのでもしかしたらフロフロもイブニクルもそっちのけで終わらせるかもしれません。その時は書けたらまたレビューを書きます。そりでゎ。